先日初めてカウンセリングをうけられた方から、漫画をみてSE™(ソマティックエクスペリエンシング)治療を知って申し込んだと伺い、その本「トラウマ治療編~生きるのは大変だ」をさっそく読んでみました。
5/28日現在、Amazonから無料でダウンロードできます。
三森みさ著 トラウマ治療編 生きていくのは大変だ
SE™だけでなく、EMDR、TFTやCRM™(これは本には記載がありませんでしたが、CRM™固有のワークも含まれていました。
当事者の実体験だからこそ、説得力が増しています。
著者は家庭環境の問題に端を発し、大人になって、人との境界線をうまくもてず、性被害トラブルに巻き込まれやすいというパターンを抱えていました。
それを主にSE™によって、
人との境界をもつとはどういうことか、もっていないとどんなことが起こるのか(Noといえなくて、後から辛くなる)を学び、
ワークをすることで、自分でも「あれっ」と前はこんな考えや感情をもっていたのに、今はもうない、などの変化をしていきました。
これは私がSE™のトレーニングを受けている際もよく起こった感覚です。
私自身の例ではこんな体験がありました。トレーニング中に事故によるトラウマについて学んでいたときのことです。
15年ほど前とあるWSに参加していた時に、ワーク中に人とぶつかり頭から転ぶという出来事がありました。その直後から、記憶がとんで、うまく考えがまとまらないということがありました。思考がうまく働かくなり、忘れやすくなり、困っていました。当時の出来事をSE™の手法を用いてワークしていくと、以前のように頭が回転するようになったのは嬉しい驚きでした。
今までの心理療法は、話を聞いてもらってわかってもらえて安心する、出来事を客観的にみれるようになって距離がおけるようになったという効果を図ることが多かったのですが、幼少期のころの出来事や、深い傷付きの場合はあまり変化を感じられない人が多かったのではないでしょうか。
しかし、心理療法もここ20年ほどの間に随分進化しました。ソマティックアプローチを行う最新のセラピーは、身体感覚をみていくことで、体感的にも変化を感じることができるものになってきています。
この本に話を戻すと、
最新のセラピーの流れが、イラストで説明されているため、セラピーを受けたことがない人も、何をするのかイメージがわきやすいです。それを漫画で丁寧に解説していて、方法がわかりやすく理解できます。
また著者が、当事者の声だからこそ、トラウマ療法の体験がリアルで、「そうだよね」「あるある」と思いながら読みやすいです。
SE™に興味がある方はもちろん、トラウマって解決できるの?、なぜ同じ失敗を繰り返してしまうの?という思いがある方はぜひ手に取ってみてください!!
そして、SE™を含むソマティックアプローチがより多くの人に届けられますように。